平成から令和へ引き継がれる大絵馬制作
代表 小林玲子(長野郷土史研究会 副会長)
令和4年(2022)は、善光寺御開帳と御柱祭が同年に開催されました。善光寺のおひざ元で郷土史を研究する夫、長野郷土史研究会の小林一郎会長と私は『善光寺を守る諏訪の神と御柱』を出版しました。その本で、善光寺門前の御柱祭の大きな特色として、行列を描いた大絵馬を奉納することを取り上げました。
改めて地域の文化として、大絵馬の奉納の重要性を感じた私は、「水内大社の大絵馬プロジェクト」を発足させました。水内大社の拝殿には、前回、24年前の平成10年(1998)に行われた御柱祭の大絵馬が掲げられています。その絵は、長野美術専門学校の学生さんによって描かれていました。
再び長野美術専門学校の学生さんたちが筆を取ります。引き継がれる長野の文化、御柱祭行列の大絵馬を、多くの皆様にご覧いただき、応援をよろしくお願いします。
スケジュール
5月13日㊏ 描き初め式
会場:長野美術専門学校サテライトキャンパス
公開制作
10月20日㊎~23日㊊ お披露目会
会場:長野県立美術館しなのギャラリー
10月24日㊋ 水内大社奉納
健御名方富命彦神別神社
(水内大社・城山県社)
善光寺の東、城山に建つ健御名方富命彦神別神社(通称 水内大社・城山県社)は、善光寺本堂の背後にあった年神堂が、神仏分離によって移されて、明治12年(1879)に創建されました。
善光寺門前では、善光寺三鎮守の妻科神社(妻科)、武井神社(東町)、湯福神社(箱清水)と、この水内大社の四社が持ち回りで、7年に一度の御柱祭を行っています。
令和4年(2022)は水内大社の順番で、24年ぶりに行われました。9月10日に盛大に行われた御柱祭で建てられた2本の柱は、境内に建っています。
健御名方富命彦神別神社(通称 水内大社・城山県社)の御柱行列図大絵馬
(1998年 縦90㎝ 横351㎝)
善光寺門前の御柱祭では、行列大絵馬を奉納する習慣があります。これまでに奉納された大絵馬は、妻科神社に3面、武井神社に4面、健御名方富命彦神別神社(通称 水内大社・城山県社)に1面あります。
写真は、水内大社の拝殿に掲げられている、平成10年(1998)に行われた御柱祭行列の大絵馬です。その行列を描いたのは、長野美術専門学校の学生さんでした。
それから24年後、令和4年(2022)の御柱祭行列大絵馬を、同校の学生さんが描きます。
長野美術専門学校サテライトキャンパスで行われるその制作を、ぜひご覧ください。